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空歌童心

『書く』『考える』『楽しむ』

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何もない町

何もない町

私が住んでる町が舞台の漫画を読んだ。

『山と田んぼ以外、何もない町』

そう書かれてた。
確かになぁと思う。
町でも役場がある中心部と山の中の山間部まで、若干の景色の違いは楽しめると思う。

中心部は家や建物が多い。
中心部から離れるほど田んぼが広がっていく。
さらに山間部へと上ると田んぼがまた減って、田んぼの向こうに木だったり、木の間に田んぼだったりが広がる。
さらに山に入ると、空き家が多い限界集落へと続く。
さらに山奥は……観光地として町の収入源になっている。


冬になれば田んぼの面積の違いに加えて、積雪量も違ってくる。
山になればなるほど多くなり、街の中心部に向かうほど雪は減る。
さらに海側に進めばもっと減る。
もしくは町の外。川の向こうに行くだけでも雪の量は変わってくる。

たった数センチ。されど、数センチの雪。
基本、海に向かうほど少なくなる雪の量だけど、時々、雲のせいか風のせいか、
海側が多くて山側の方が少ないなんて事にもなる。
自然の不思議をそんな時に感じる。





同じ町内ですら、町の中心部に住む人には
『ホント、ここって田んぼしかないね』と言われ
山側に住む人にも
『あそこって田んぼしかない所でしょ』
と言われるのが私が住んでる場所だ。


……。同じ町内のはずなのに…と思ってしまうが、
やはり、中心部や山側の人には田んぼが目立つんだなと思ってしまった。


無いものが増えていく町


テレビの中にはたくさんのものがある。
ファストフードやオシャレな洋服。高層ビル。……東京基準の情報が沢山あって、地方に住んでいると『自分の町には何もない』と思わされる。
地方の風景が映されると大抵ついてくるコメントは
『何もない』『素朴』
もしくは
『日本の原風景が広がってます』
なんて言葉で田んぼが広がる景色を紹介している。まるで、生活の場ではないように思えてくる。


東京基準で考えれば、東京にあるものの殆どがこの町には無い。
漫画の中でもあったけど『楽器屋』なんて洒落たものはない。
マクドナルドもサーティーワンもアニメイトもない。
もっと言うのなら、書店も産婦人科も潰れてなくなった。
保育所も小学校も数を減らしてる。
鉄道もいつまで走ってくれるか怪しいし、高校も風前の灯火だ。

『何もない町』ではなくて、『ないものが増えていく町』だ。
唯一、コンビニは増えたな……と思う。




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