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空歌童心

『書く』『考える』『楽しむ』

"雑記"カテゴリーの記事一覧

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  • 憎しみを食べる

    普通の人は料理がおいしいと感じるらしい。
    私はイマイチそれが判らない。
    料理を作る事は大変だ。
    だから、作ってくれたことには感謝をする。

    けれど、美味しいが分からない。
    判らないので、「これ美味しんだよー」と言われるものを、美味しいのだと思う事にしている。
    嫌いな味ならたくさんあるけれど、「これ美味しいんだよー」の美味しいが分からない。



    母は料理が好きではない。
    それでも、作ってくれたことには感謝をしている。
    けれど、好きではない事をしているので、味に関しては……無頓着である。
    下手をしたら、「腐ってるように見えないからいいだろう」でお弁当に怪しいものが入る事もある。
    うっかり食べると、お腹を壊す。

    私にとって食事は『痛んでいない(お腹を壊さない)ものを食べる』意外の意味がない。
    食べる事が義務だから食べるのだ。
    食べなくて済む体ならば、そっちの方がいい。

    一人暮らしの時は『死なない程度』を目指して食べていた。
    体力は落ちて、肉も落ちたが、死にはしないのでそれでよかった。
    健康診断では引っかかって、『この(栄養)状態だと子供を産めない』などと言われたが、産む予定が無いので別にどうでもよかった。
    きっと男だったら言われない言葉だったろう。



    今、家に居て食事をするたび思う。

    私は何を食べているのか。
    母は常にイライラして、「食べろ」という。
    それをみて、私は「苛立ちや憎しみを食べている」のだと思った。
    料理嫌いな母の作った苛立ちや憎しみを食べて、私は生きている。





    作ら無くていい。食べない。と言えば、「何で?死にたいの?」と変な方向に話がいく。
    人間、最小限の食べ物で生きていける。
    三食も食べるのは過食だと思うのだが、母にその感覚はない。
    説明もめんどくさいので、今日も私は


    憎しみを食べて生きている。



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  • お母さん応援……が辛い


    おしりふきから「お母さん応援」という文言を削除するという記事を見た。

    ……。私は母親ではない。
    が、その言葉に違和感を覚えた人の気持ちは分かる。
    理由は私が子供のおむつを変える時だとか、ミルクを作る時に「お母さん応援」のような文を目にした事があるからだ。
    冗談半分で「私、お母さんじゃないのにねー」と言っていた。


    別に子供のお尻を拭いたり、ミルクを作ったりするのは『お母さん』でなくてもいい。
    お父さんでもいいし、おじいちゃんでもいいし、おばあちゃん、でもいい。
    歳が離れているなら、おにーちゃんやおねーちゃんの場合もあるかもしれない。
    なのに、応援されているのは『お母さん』だ。
    ……だったら、『お母さん、頑張って(私はやりたくない)』と私は思った。

    もちろん、人によるのは分かる。
    私が、意地悪なだけかもしれない。

    けれど、大抵の子育て商品は『ママ応援』の言葉を目にするような気がする。
    少なくとも『パパ応援』商品は見かけたことがない……見かけたことがないだけで、ないとは言わないケド。


    うん。ママ、大変ね…判るわ。一人で子育て大変よね。
    頑張って!!……一人でね。と何度思ったか知れない。


    応援されているのは『ママ』なのだから、ママが頑張って当然でしょ!!とすら思ってしまう時もある。


    なぜ『子育てしてる人みんな』が応援されないのか。
    『お母さん応援』はお母さんを益々孤立させてるだけではないのか?
    ……一人で子育て頑張るわ!!な人はそれでいいと思うケド。





    もし、お母さんが亡くなってて、周りの人が頑張って子育てしてたりしたら……。
    「お母さん応援」という言葉を見るだけで複雑な気分が色々押し寄せる人がいるかもしれない。






    逆にもし私が母親だったら……。
    それはそれで、一人で頑張らなければいけない気になって辛いだろうなーと思う。






    ※もし、私が男性で『パパだから子供の世話をしている』と勘違いして読んでしまった方のために。
    私、言野(この)は女性です。

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  • 好きな作品の話~し~

    海の闇月の影が好きだ。
    篠原先生の作品の殆どは読んでいた。

    うん。読んでいた……。
    最近のはちょっと、歴史もの?になったみたいで遠ざかった。

    で、海の闇月の影の話が載っていた。

    ヒーロー役(?)の当麻が嫌いだったと。
    ついでに主人公の流風も…嫌いと。

    へー。そういう人もいるんだ。と思った。
    私は全くそう思わなかった。嫌いでもないが、好きでもない。
    物語を動かすために二人がいる……それだけ。

    作者さんが、元々キャラに感情移入して描かないというような事を言ってたような気がする。
    その言葉通り、他の作品も『物語のためのキャラ』しかいない。
    作者さんが感情移入していないのだから、読者も感情移入するようなものじゃないんだと割り切って読んでいたような気がする。


    でも、流水は人間臭くて好きだった。
    人を沢山殺す悪役だけど、流水の方がまともだった。
    主人公の流風は「良い子」だけど、変。


    と言ったことを、「当麻嫌い」な人も書いていた。
    単純にいえば、人間味が無い。
    一見『まとも』そうな事を言ってるけど、色んな感情がさっくり削除されてる。

    それはヒロインもだけれども、ヒーローも向こう側で、感情移入させるキャラとしては存在してない。
    流水も最初は感情移入しにくい、『狂気系?』キャラだったけれども、徐々に人間臭さを見せていく。
    でもそれって、作者が流水に感情移入したから変わっていったらしい……とどこかに書いてあったような。



    最初の方で打ち切られていたら、 『誰にも感情移入できないけど、なんか怖くて面白い話』で終わってたのかもしれない。


    海の闇月の影に関していうのならば、キャラではなくて…
    話が無駄に長くなってるなというのを感じた。
    処方箋探しとか……無駄にミッション作って長引かせたのかなーと。
    実際どうなのか分かんないケド、さくさく殺すためにキャラが出てくる。
    色んな意味で切ない話だなと思った。


    篠原先生の作品はさくさくと人が死んでいくけど、
    死ぬためにキャラが出てくるのはこの作品だけじゃないかなと思う。



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